2010年10月22日

上海再訪記-其の参-

浦西ゾーンの3号出入口から入場し、真っ直ぐにフェリー乗り場へ向かう
産業館等は気付かなかったことにし、まずは我が母国、大日本帝国館…ではなく日本館を目指す
フェリーから見える中国館はとてつもなく大きく、世界地図の真ん中に存するが如く万博会場内中心部に君臨しているかのようであった
時に、天候は微妙な晴天

  

日本館は新潟市の日だったらしく、新潟市のブースが出されていたので軽く一周した後、日本館最後尾へ並ぶ
最後尾へ向かう途中、早速熱中症なのか大の字に倒れて何人かに囲まれているオッサンがいた
万博にハプニングはつきものだ

最後尾に並び始めたのが10時10分
早々に、何ちゃら外国語中学の学生たちによる列追い抜き攻撃を受け、続いてオバサマ軍団による列追い抜き攻撃を受け、更に育ちの良くなさそうな大家族の列追い抜き攻撃を受けた

日本館はショー等が充実している都合上、20分毎に一定人数を館内に入れるので、列も20分間は停滞していることになる
そんなことで、待っている間は本当に数々のドラマがあった
乱闘騒ぎもあった
中国人オカンとアベックで並んでいた中国人娘が突如言い合いを始め、アベックの彼氏が仲裁に入るも振り切ってオカンに掴み掛かる
直後、列が進み出したので乱闘も落ち着いたかと思いきや、今度はオカンのオカンが横から口を出し、アベック娘はまたまたヒートアップしてオカンのオカンに掴み掛かる
公安がやって来て注意するも、テンションの振り切れたアベック娘は止まらない
公安にも掴み掛からんばかりの勢いでまくし立て、公安は茫然と立ち尽くすのみ

乱闘ゾーンを過ぎると、真横にはワタクシのウズベキスタン館が立っていた
悠久のシルクロードを想ってしばし心を奪われる

しかし、『ばりっ』という丸齧り音で現実に引き戻され、後ろを振り向くと、清楚そうな中国人女性がキュウリを丸齧りしていた
先ほど列追い抜き攻撃を仕掛けてきた何ちゃら外国語中学の学生も、鞄からキュウリを取り出して丸齧りを始めた
その向こうの列では林檎を丸齧りして芯だけになった林檎をくるくる回している中国人オバサマもいる
丸齧りがブームなのだろうか
いや、民族性か
屈み込んでイチジクの実をほぐし、娘に必死に食べさせている母親もいたりして、美しい光景もあるにはあったが

  

待つこと3時間
列の手すりに両肘をかけて万博マップを広げた際、通路を挟んだ一列向こうの列から『日本人デスカっ』と元気良く話し掛けられた

ここから今回の万博視察旅行は一挙に彩りを強めていくのである


  


Posted by 川畑哲哉 Kawabata Tetsuya at 23:59Comments(0)旅行記

2010年10月21日

上海再訪記-其の弐-

2日目

8時半にホテルを出発し、万博会場へ徒歩で向かう
途中、KFCを発見したので、朝食でもと入る
今回はB&B形式ではなく、breakfast抜きのB.B.B.B.on my beat形式でホテルを予約していた

  

KFCでは【新品】という見出しのセットをオーダーした
恐らく新商品なのだろう
セットのオプションは勿論、中華粥
期待半分不安半分に食していくが、なかなか美味い
味が濃ゆくてはっきりしているので、ファーストタッチは刺激的だ
ただ、薄味健康志向のイワディアンにこの濃さでは3日ともつまい

食後、朝のお通じとばかり2階のトイレにお伺いするも、男性用は個室が【使用禁止】となっていた
大方、水でも詰まらせたのであろう
仕方がないので女性用に入る
旅の恥は掻き捨てである

女性用には個室が2つあった
そのうち1つに入ってスタンバイすると、まもなくもう1つに誰かが入った
任務完了し、トイレ内洗面所で手を洗っていると、KFCスタッフらしき女性が入ってきた
ひゃーとか何とか言って、ぶつぶつ文句らしき文言を言いながら個室へと入って行った

徒歩にておよそ30分後、ようやく万博会場に到着
広大なバス用駐車場を抜けるとゲート付近には早くも人だかり
マンホールにも万博マーク入りと云う気合の入りようである

  

そう云えば、チケット売り場付近でソフトダフ屋にキャッチされた
平日・普通チケット(160元)を130元で買ってくれとのことである
ソフトダフ屋は純朴そうなアベックで、営業の彼女と彼女を激励する彼氏という構図か

大方、チケットを買い込み過ぎたか転売目的で買ってあった分であろう
とは言え、人助けも兼ねて買ってやろうかと値段交渉に入り掛けた刹那、ポリスにこっぴどく叱られてしまった
大方、「ダフ屋行為はするんじゃないっっ」とでも言っていたのだろう
中国語なのでワタクシは意味が解らないが、ソフトダフ屋のアベックは明らかに顔色が変わっていた
よもやワタクシまでついでに拘留されてしまうかと危惧したが、そこはそれ
都合、ソフトダフ屋のアベックに断って正規の窓口に並び、当日・普通チケット(200元)を購入し、国際線に乗るかのような厳重なチェックを受け、遂に万博会場内へと入ったのであった

   


Posted by 川畑哲哉 Kawabata Tetsuya at 07:13Comments(4)旅行記

2010年10月19日

上海再訪記-其の壱-

ここで、先日訪れた上海での出来事を記しておこうと思う

最後に上海を訪れたのはおよそ5年前、2005年の12月であった
冷たい風が頬を撫でる上海をよく覚えている
到着したその夜に、黄浦江の遊覧船に乗った
船から眺める夜景は美しく、それから数日間の上海旅に大きく期待を寄せさせた


あれから5年
世界も日本も中国も、そしてワタクシも劇的に変化した
とは言え、今回の一大目的は上海万博
愛知万博以来の万博往訪である

浦東空港よりリニアモーターカーに乗り、速度はどうしたことか300km/hちょっとまでしか上がらなかったのだが、地下鉄に乗り換える
環状線を反対向きに乗って、ホテルの最寄り駅と思い込んで下りた駅がまったくの別駅で、地下鉄出口前でコンパ前の待ち合わせらしき女性グループに道を聞き直して再度地下鉄に乗り、今度は徒歩でホテル付近まで来たもののホテル名が若干変わっていて戸惑い、隣接マンションの守衛さんに確かめてようやくホテルに到着した初日夜、タクシーで衡山路へ駆り、上海ナイトを闊歩した



お洒落なバーやレストランが立ち並び、若人が群れを成してそぞろ歩き、何より上海名物の車喧騒が雰囲気をぐいぐいと盛り上げる
クラブのキャッチがいつしかしつこくまとわりつき、振り切った直後、とあるミュージック・バーに興味を引かれる



入ると、けたたましいロックやダンス・ミュージックが木魂し、圧倒的なキャパにソファーとバーカウンターが飛び込んできた
早速、青島ビールをキャッシュオンで立て続けに数本オーダーする

 

そうこうするうちに、後から後からどんどん女性グループが入店してくる
見るも珍しいサイコロゲームに興じているアベックもいる
なかなかのパワーである

都合、2度ほど訪れたトイレも前衛的な作りになっていた

 

ミュージック・バーを出たところで、再び先般のキャッチに出会った
この夜は、ここから急回転で上海色を強めていくのである
  


Posted by 川畑哲哉 Kawabata Tetsuya at 23:55Comments(0)旅行記