2010年02月20日

『田舎の学問より京の昼寝』

情報が多様化し、また氾濫し、あるいは、情報を取得する方法が氾濫している現代において
経験に基づく重さのない、浅薄な知識優位者ばかり増加してくることを心より憂う
LIVEと云うのは本当に素晴らしい
『生』の温度をどれだけ自分で感じてきたのか
特に男子たるもの、壮年期よりそれがオーラとなって出てくるのではなかろうか

本物に会いたい
つまりそういうことである

7年連続で首位打者を獲得し、いよいよ海を渡った本物のベースボール★スター、イチロー
国内にとてつもないバンドブームを巻き起こし、最強のカリスマ・ヴォーカリストとなって、いよいよ海を渡った本物のロック★スター、氷室京介
地盤も鞄も看板も持たずに日本国を統一し、いよいよ海を渡った本物の戦国武将、木下藤吉郎秀吉

云わば、その列に肩を並べる本物が、海を渡る前の最後の舞台として、京都に来るという話を聞き、体に電流が走るのを感じた
居ても立ってもいられないとはまさにこのことだ

青雲の思いを秘めた志士の如く、一路京都へ
結構な早起きが功を奏し、無事会場内へ入る
午前からお昼へ、お昼から午後へ
逸る気持ちを抑え、待ちに待ったその時がやって来た
いつの間にやら轟々と人が増え、ステージの周りには幾重にも人の層が出来ている

そして、出てきた

『田舎の学問より京の昼寝』


この圧倒的な存在感
そして、何より、とてつもなく美しい
鍛えに鍛え上げられたその肢体は、究極のアートである
こんなにも人々の目を奪い、心を奪い、そして期待を背負うスター
まさに本物である


そして、ステージ

『田舎の学問より京の昼寝』

観る者の期待を深く深く煽る
煽りに煽った期待が、いよいよ不安へと切り替わりそうになる絶妙のタイミングで、芸が舞った

『田舎の学問より京の昼寝』


「そこからまだ伸びますかっっ」


あとには、ただただ感動が残るばかり

弾け切ってしまっている童子がいた
涙を流している貴夫人もいた
天高く咆哮を発する老人もいた

何と素晴らしい歴史を目撃したことか
この場にいることを選択した自分を誇りに思う傍ら、こんなに深く魂を震わせてくれたあのスターに心から御礼を申し上げたい
海を渡られてからも、どうぞご活躍いただきたい
そして、ワタクシたちに感動を届けていただきたい

そのエネルギーが、社会を活性化させると祈念する


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Posted by 川畑哲哉 Kawabata Tetsuya at 22:05│Comments(0)アート・レビュー
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